異文化コミュニケーション研究所では、昭和63(1988)年度から24年間にわたり紀要『異文化コミュニケーション研究』を刊行。同誌では、他大学の複数の研究者からなる編集委員会と査読委員を設け、寄せられたすべての論文に目を通したうえで、内容を重視する公正な基準で掲載論文を選出してきました。神田外語大学内だけでなく、国内外の若い研究者にも門戸を開いたことが大きな特徴でした。
※論文の執筆者の氏名の表記、所属、役職、専門については紀要の「執筆者」欄の日本語による一覧を参照しています。
創刊号(1989年3月発行)
- 「両替屋の言葉を使って語る」こと
-異文化コミュニケーション研究について
- 古田 暁(神田外語大学教授 西欧中世神学・哲学)
- 福沢諭吉の西洋理解
- 神山四郎(神田外語大学教授・慶應義塾大学名誉教授 歴史哲学・比較文明)
- 明治時代におけるレトリック理論書の系譜
- 岡部朗一(南山大学教授 コミュニケーション論)
- 「縁」の人間関係序論
- 井上忠司(甲南大学教授 社会心理学)
- 日本文化と両立型コミュニケーション
- 遠山 淳(桃山学院大学助教授 異文化間コミュニケーション論)
- 「帰国適応期」相互作用
-円滑なコミュニケーション要素考察試論
- 上原麻子(広島大学助教授 異文化コミュニケーション論)
第2号(1990年3月発行)
- 異文化コミュニケーション研究方法の体系化モデルの構築
- 石井 敏(大妻女子大学教授 スピーチ・コミュニケーション)
- 異文化比較の方法論的問題
- 松原 望(東京大学教授 統計学の人文・社会科学への応用・社会科学方法論)
- 情報処理と情報創造
-「近代組織論」の読解をめぐって-
- 長尾昭哉(神田外語大学教授 組織コミュニケーション論・経営情報論)
- 大学教育におけるディベートプログラム設立の必要性と方法論
- 松木 茂(明海大学助教授 コミュニケーション教育学)、青沼 智(日本ディベート協議会常務理事 レトリカルコミュニケーション論)
- コミュニケーションにおける現実と虚構
-メディア、奇跡、イデア-
- 古田 暁(神田外語大学教授 西欧中世神学・哲学)
第3号(1991年3月発行)
- 言語と性差
-フランス語名詞の「性」(genre)について-
- 藤田知子(神田外語大学助教授 フランス語学)
- 岸田俊子のレトリック
-明治の女権論者-
- 橋本満弘(西南女学院短期大学教授 スピーチ・コミュニケーション論)
- 日・米・英国人の間のパーセプション・ギャップ
-セクシズム論とフェミニズム論をめぐる事例の考察を通して-
- 児玉佳与子(天理大学助教授 アメリカ文学・文化論)
- 少年少女漫画における男女の性役割とコミュニケーション・パターン
- 長谷川典子(神田外語大学異文化コミュニケーション研究所研究員 異文化コミュニケーション論)
- 日本の大学におけるコミュニケーション教育の実態調査報告
- 神田外語大学異文化コミュニケーション研究所:古田 暁(神田外語大学教授 西欧中世神学・哲学)、久米昭元(神田外語大学教授 異文化コミュニケーション論)、長谷川典子(神田外語大学異文化コミュニケーション研究所研究員 異文化コミュニケーション論)
第4号(1992年3月発行)
- An Intercultural Interpretation of the Persian Gulf Crisis
- エドワード・C・P・スチュワート(Senior Specialist, Business Council for International Understanding , American University)
- 湾岸戦争英語報道にみられる対立的要素
-フセインの大義とブッシュの正義-
- 浅野雅巳(成蹊大学教授 メディア英語)
- 湾岸戦争と日本の対応
- 高杉忠明(神田外語大学助教授 国際関係論・アメリカ政治外交・日米関係論)
- 日本の大学におけるコミュニケーション教育の実態調査報告II
- 神田外語大学異文化コミュニケーション研究所:古田 暁(神田外語大学教授 西欧中世神学・哲学)、久米昭元(神田外語大学教授 異文化コミュニケーション論)、長谷川典子(神田外語大学異文化コミュニケーション研究所研究員 異文化コミュニケーション論)
第5号(1993年3月発行)
- 心と歴史
-言語的コミュニケーションと歴史の方向性-
- 沢田允茂(慶應義塾大学名誉教授 哲学)
- 『文明論之概略』における説得コミュニケーションの構造
- 平井一弘(大妻女子大学教授 スピーチ・コミュニケーション)
- 沖縄文化の記述と解釈
-“異文化”の理解をめぐる一考察-
- 高桑史子(神田外語大学非常勤講師 文化人類学)
- “決め方”の文化摩擦
-異文化コミュニケーション研究への一試論-
- 久米 昭元(神田外語大学教授 異文化コミュニケーション論)
第6号(1994年3月発行)
- 心なおしと言葉
-新宗教における語呂合わせの機能をめぐって-
- 島薗 進(東京大学教授 宗教学)
- 「甘え」からみた日本人のコミュニケーションと異文化接触
- 手塚千鶴子(慶應義塾大学助教授 異文化間心理学)
- Toward the Era of Multicultural Dialogue
- アリフィン・ベイ(神田外語大学教授 政治学)
- 国際比較研究の課題 (試論)
-「日本モデル」論を超えて-
- 加藤譲治(神田外語大学教授 社会学)
- Requesting Styles among “Collectivist” Cultures:
A Comparison between Japanese and Koreans
- 宮原 哲(西南学院大学助教授 対人コミュニケーション論)、金旻宣(ハワイ大学助教授 対人コミュニケーション論)