異文化コミュニケーション研究所では、1988年から24年間にわたり紀要『異文化コミュニケーション研究』を刊行。同誌では、他大学の複数の研究者からなる編集委員会と査読委員を設け、寄せられたすべての論文に目を通したうえで、内容を重視する公正な基準で掲載論文を選出してきました。神田外語大学内だけでなく、国内外の若い研究者にも門戸を開いたことが大きな特徴でした。
※論文の執筆者の氏名の表記、所属、役職、専門については紀要の「執筆者」欄の日本語による一覧を参照しています。
第7号(1995年3月発行)
- Riding the Waves of Culture:
Intercultural Communication at the End of the 20th Century
- シーラ・ラムゼイ(神田外語大学異文化コミュニケーション研究所客員教員1993-94 コミュニケーション)
- 日本的コミュニケーションの元型
-民族史的一考察-
- 遠山 淳(桃山学院大学教授 異文化間コミュニケーション論)
- The Rift between Reality and Reporting: FDR and Pearl Harbor
- 岡村輝人(北星学園大学助教授 コミュニケーション)
- ヒロシマ 対 真珠湾
-日本のマスメディアとパーセプション・ギャップ-
- 示村陽一(武蔵野女子大学助教授 アメリカ研究)
- 言語表現と文化
-日本語と英語-
- 徳永美暁(神田外語大学大学院助教授 言語学(意味論、語用論)・日本語教授法)
- 最近の非言語研究の研究動向と今後の展望
-1990~93年の文献調査より-
- 東山安子(明海大学助教授 非言語コミュニケーション論)
<研究ノート>
- ドイツにおける異文化間心理学・異文化コミュニケーション研究について
- 杉谷眞佐子(関西大学教授 異文化コミュニケーション・ドイツ語教授法)
第8号(1996年3月発行)
- Empathic Intercultural Communication:
State of the Art and Future Potential
- トム・ブルーノウ(ラッドフォード大学教授 異文化コミュニケーション)
- Culture as a Weapon, Culture as a Therapy
- J. M. ビンセント(神田外語大学助教授 英語教育)
- Indigenous Culture and Foreign Language:
The Case of the Philippines
- ルイス・フィリアンテ(神田外語大学助教授 コミュニケーション)
- 文化的価値観とコミュニケーションの特性の関係
- 桜木俊行(ガステイバス・アドルファス大学講師 異文化コミュニケーション)
- 自然言語カテゴリーに見る言語相対性と普遍性
-身体性に基づく認知・概念理解・言語構築-
- 渡辺美代子(獨協大学非常勤講師、認知言語学・認知意味論)
- A Comparison of Conceptualizations of Apology in English and Japanese
- 杉本なおみ(神田外語大学非常勤講師、異文化コミュニケーション)
<研究ノート>
- 「報」と「誠」のコミュニケーション
-中国と日本の間における不信感の分析-
- 晨 光(神田外語大学異文化コミュニケーション研究所助手 社会学)
第9号(1997年3月発行)
- A Triadic Analysis of Culture
- エドワード・C・P・スチュワート(Senior Intercultural Communication Specialist, Lloyd Thomas & Ball, Inc.)
- 徳川時代後期の対外政策に関する言説
-レトリック批評-
- 板場良久(神田外語大学専任講師 スピーチ・コミュニケーション)
- 初期の日本人メキシコ移民のメキシコ社会順応に関する一考察
-メキシコ・チアペア州における「日墨協同会社」を中心に-
- 柳沼孝一郎(神田外語大学助教授 メキシコ史)
- 日中異文化コミュニケーション摩擦の実証的研究
-中国における日系企業を中心として-
- 閻 立(東京大学大学院総合文化研究科博士課程 言語情報科学)
<研究ノート>
- 黒船以前の米国の対日・対中外交姿勢の考察
- 御手洗昭治(札幌大学教授 異文化間交渉とミディエーション)
- 日本におけるコミュニケーション文献目録 (1970-1996)
- 異文化コミュニケーション研究所
第11号(1999年3月発行)"古田暁教授退任記念号"
<巻頭言>
- 古田先生のご退任に際して
- 石井米雄(神田外語大学学長 東南アジア史)
- 古田暁教授退任号に寄せて
- 石井 敏(獨協大学教授 異文化コミュニケーション論)
- 古田先生と異文研
- 久米昭元(神田外語大学教授 異文化コミュニケーション研究所副所長 異文化コミュニケーション)
- 異文化コミュニケーション論の射程
-あいさつに代えて-
- 古田 暁(神田外語大学教授・異文化コミュニケーション研究所所長 西欧中世神学・哲学 異文化コミュニケーション )
<論文>
- Emotions and Intercultural Communication
- デイビッド・マツモト(サンフランシスコ州立大学教授 比較文化心理学・異文化コミュニケーション)、竹内幸子(桜美林大学非常勤講師 異文化コミュニケーション)
- 対人コミュニケーションにおける文化差と普遍性
-表情と感情の心理学的研究の視点から-
- 中村 真(宇都宮大学助教授 心理学)
- Chinese in Japan: Encounter with a Different Group Consciousness
- 灘光洋子(城西国際大学講師 異文化コミュニケーション・言語と相互作用)、 陳 凌(ホンコンバプテスト大学準教授 異文化コミュニケーション・言語と相互作用)、Gustav Friedrich(ラトガーズ大学教授 コミュニケーション理論と教育現場のコミュニケーション)
- 「面子」の多面性に関する一考察
-在日台湾人男性のケース・スタディを通して-
- 末田清子(青山学院大学助教授 異文化コミュニケーション・社会学)、蔡 小瑛(甲子園大学非常勤講師 社会心理学・異文化間心理学)
- Beauty and the Beast in the Brain
- エドワード・C・スチュワート(Senior Intercultural Communication Specialist, Lloyd Thomas & Ball, Inc. 異文化コミュニケーション)
<文献研究>
- 日本人の非言語コミュニケーションに関する英文文献(1966-1997)とその分析-その2
- 三池賢孝(ニューメキシコ大学科目履修生 異文化コミュニケーション論)、石井 敏(獨協大学教授 異文化コミュニケーション論)
- 神田外語大学異文化コミュニケーション研究所活動報告
-
第12号(2000年3月発行)”非言語コミュニケーション特集号”
- まえがき
- 石井 敏(獨協大学教授 異文化コミュニケーション論)
<研究論文>
- New Perspectives on Intercultural Interaction Through Nonverbal Communication Studies
- Fernando POYATOS(ニューブランズウィック大学名誉教授 非言語コミュニケーション、文化分析と相互作用)
- 1990年代の非言語コミュニケーションの研究テーマと研究方法
-データベースを用いた研究テーマの内容分析と研究の具体的手順例の分析-
- 東山安子(明海大学助教授 非言語コミュニケーション)
- ジェスチャーの使用頻度に関する実証的研究
-言語の潜在的影響-
- 瀬戸千尋(獨協大学大学院博士課程在学生 異文化コミュニケーション論)
- 職場における外国人と日本人のコミュニケーション
-製造組立ライン職場でのアンケート調査から-
- 袴田麻里(岐阜大学留学生センター非常勤講師 日本語教育)
- ツーリズムの社会的・文化的インパクト
-ツーリストとホストの異文化接触を中心に-
- 安福恵美子(阪南大学助教授 社会学・ルーリズム論)
<実践報告>
- 異文化コミュニケーション教育用ビデオの開発とその効果
-文化対照法を中心に-
- 久米昭元(神田外語大学教授 異文化コミュニケーション論)
- あとがき
- 石井米雄(神田外語大学学長、異文化コミュニケーション研究所所長 東南アジア史)