神田外語グループのいしずえを築いてきた人々

第3回 フランシス・C・ジョンソン神田外語大学名誉教授『ELIのカリキュラムは進化する』

ELIではカリキュラムの開発が続いています。
神田外語大学の挑戦に終わりはないのです。

私は、佐野学園で働けていることに誇りを感じています。佐野学園は私たちが教師としての質を高める機会を提供してくれています。教員には研究予算があり、自分を向上する機会として予算を活用できます。ぜひ、研究の機会を最大限に生かして、自分自身を向上させてください。

私は、教育の中心が、「教えること」から「学ぶこと」に変わるべきだと信じています。教育の主役は学ぶ者です。よい教え方とは、学生がどれだけ自分で学べるようになったかで計るべきです。ですから、教員には学びの主役が誰であるかを考えてほしい。それができれば、私たち神田外語の教員は、きっと大きな貢献ができるはずです。

そして学生たちには、神田外語大学で学び方を学ぶ機会をぜひつかんでほしい。大学時代は、英語の学び方を学ぶ最後のチャンスです。その答えはSALCにあります。SALCはあらゆる教材を備え、英語を使う機会に満ちあふれています。SALCは、あなたが自立して学べるようになることを支援する場所です。教師がいなくても、英語を上達できるようになれるはずです。

昭和61(1986)年、私はリチャーズ教授の代わりに神田外語大学に来ました。彼のほうが私よりもずっと優秀だったかもしれません。でも、私にとっては、この大学に来たことはとてもよかった。それまで自分が説いてきたことを初めて実践できたのですから。だからこそ、2年間のはずの滞在予定が20年間になったのです。実践の機会を与えていただいたことには、言葉がないくらい感謝しています。ですから、ELIが神田外語大学を他の大学とは違うものとすることに役立っているとしたら、それはとても嬉しいことですね。最近、多くの大学でELIが設立されています。私たちはこの現象を誇らしく思います。おそらく佐野会長も同じ想いでしょう。神田外語大学には、ずっと昔からELIがあるのですから。

ただ、挑戦は今も続いています。神田外語大学のELIでは常に研究が行われ、カリキュラムは変化し、改善されています。神田外語大学の挑戦に終わりはないのです。(6/6)

フランシス・ジョンソン(Francis C. Johnson)
昭和9(1934)年、オーストラリアのシドニーに生まれる。シドニー大学で教育学と経済学を学んだ後、パプアニューギニアで教師となる。ロンドン大学で修士課程を修了した後、コロンビア大学のティーチャーズ・カレッジで博士課程を修了。パプアニューギニア大学、ハワイ大学、香港・中文大学の教授を経て、昭和61(1986)年に来日。開学当時から神田外語大学英米語学科の教授として、また平成元(1989)年からはELIのディレクターとして自立学習システムSALCを確立する。平成6(2006)年より名誉教授。引退の後も、オーストラリアに在住しながら、年に3度は来日し、コンサルタントとしてELIの活動を支援してきた。平成25年(2013年)12月永眠(享年79歳)

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取材・文:山口剛

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