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50th Anniversary -Interviews-
3年次編入を実現するためには、調査が必要だと思いました。文部省に働きかけ、生涯学習局からの委託で平成7(1995)年から9(1997)年の3年間をかけて調査を行いました(※3)。全国の大学にアンケートを送ったり、実際に訪問しながら調査を進めてきました。すると、専門学校からの編入生の単位を認めない学校がある一方で、どんどん認めている大学もあった。調べれば調べるほどその傾向が見えてきました。
実際、大学では中途退学者もいるので、専門学校の卒業生が入ってくれば学生の補充になります。大学には大学の都合があるんです。調査をすることで、文部省もそれをはっきりと認識したんじゃないのかな。調査の最後の年には文部省が3年次編入を検討し始め、平成10(1998)年6月には決まりました(※4)。
僕は文部省に、「専門学校を法律上の言葉だけじゃなくて、現実として認めてくれよ」と言い続けてきた。神田外語学院で言えば、外国語教育+ビジネス教育を実践してきた。それは社会が求める学びです。大学一辺倒の教育じゃダメだよと堂々と言ってきた。
だって、神田外語学院は、ずっと時代に即した教育をしてきたんだから。僕のところには昭和45年に入学した卒業生が今でも連絡してくれる。そして「今でも英語を使った仕事をしてますよ」と言ってもらえる。それは容易いことじゃないですよ。神田外語学院の教育の証だと思いますよ。改めて、3年次編入によって、その価値が、ようやく認められて、正直ほっとしました。
神田外語大学でも平成13(2001)年から3年次編入が始まりました。嬉しかったですよ。現在も、毎年数十人単位で編入しているし、他の大学に編入する学生たちもたくさんいる。今では、「神田外語学院の学生なら何人でも編入させるよ」と言ってもらえる外国語大学もあります。ただ、専門学校が学校教育法の第1条で定める学校ではないことには変わりありません。いつか、専門学校がきちんとした高等教育機関として1条で定められる。それが僕の望みですね。(9/10)