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一般教育ってのは普通、一般の生徒にとっちゃつまらない分野でしょうね。でも、やっぱり、それがなければ何をやっても深みがないんです。全然しゃべる内容がない。(一般教育の大切さが)後から分かった学生もいるでしょう。そのときには分からなかったでしょう。それでいいんですよ。
これだけいい機会があるのになぜ勉強しないかっていうこと。つまらないからって、つまるために、他のものがつまるために、それなりに勉強しなくちゃいけない。どっからでもいいです。深く、深くやれば、何でも面白くなります。だけど表面だけ触ってても面白くないです。
だから、哲学だとか、宗教ってことになっていくわけでしょ。深く、深くやれば、必ずどっかでぶつかります。なぜ難しいかっていうと、それだけ深いからです。それをやらないのももったいないですよね。もったいないです。こんないい機会。日本のような場所で、だって周り見たって、宗教、いろんな宗教あるじゃないですか。どの時点で出会うにしろ、宗教に深く出会う。これが大事なんですよね。(人生が)まったく変わっちゃう。
勉強して無駄ってことはないですね。必ず生きてきます。どっかで生きてくる。本当に、みなさん、どうぞ勉強を。いつ始めてもいいんです。
私は若い人たちがとても好きです。大好きですね。必要なものというのは、やはり両方にとって必要だからでしょう。教える方と教わる方の両方に。
(20年も神田で働くなんて)思ってなかったです。今でもまた呼ばれたら行きますよ。」(15/15)
古田暁(ふるたぎょう)
昭和4(1929)年、米国ロサンゼルスで生まれる。生後まもなくに日本へ移り、終戦後の昭和20年代初頭にアメリカに渡る。以来、約20年間にわたり、欧米で中世の神学や哲学などを学び、昭和39(1964)年アメリカ・カトリック大学で神学博士号を取得。昭和40年代半ばより日本での生活を始め、『英文日本大百科事典』の編纂では編集主査を務める。昭和59(1984)年に佐野学園附属の異文化コミュニケーション研究所所長に就任。昭和62(1987)年、開学した神田外語大学の教授に就任。平成11(1999)年に定年退職となり、平成13(2001)年より名誉教授。平成15(2003)年12月、日本国籍を取得。平成25(2013)年4月永眠。享年84歳。